江戸時代に作られた角形の水筒です。黒漆が丁寧に塗り付けられており、落ち着いた風格を感じさせる一品です。長年の使用により、漆にはスレやハゲが見られますが、これもまた時を経た品ならではの味わいです。その風合いは、この水筒が辿ってきた歴史を物語り、当時の生活に思いを馳せることができます。
また、この水筒の内部には竹が仕込まれており、水が空になると「カラカラ」と音を立てる独特の機構が備わっています。これも当時の工夫の一端であり、実用面だけでなく、その音もまた楽しむことができるのが、この品の魅力です。
角形のデザインは、実用性と美意識が見事に融合したもので、単なる道具としてではなく、江戸時代の職人技が息づく工芸品としても価値があります。コレクションとしてはもちろん、空間に趣を添えるオブジェとしてもお楽しみいただけます。