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オランダアンティーク 白釉デルフト 小杯(近世:16–19世紀)

Sale price€270,95 EUR

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デルフト焼といえば、その鮮やかな染付が広く知られますが、この小さな器は、いわゆる白デルフトの一例です。透明釉に錫を加えて発色させた、乳白色の釉肌は、しばしば「ヨーグルトを掛けたよう」と形容されるほど濃密で柔らかい質感を帯び、欧州陶芸史の中でも独自の存在感を放っています。

デルフト陶器は低温焼成ゆえに脆く、時を経るごとにほろほろと釉が剝がれ、素地が露わになることも少なくありません。器肌に刻まれた細かなひびや欠けは、数百年という時の流れを映す痕跡であり、この表情の変化は、まるで歴史を刻むキャンバスのようです。

この種の白デルフトは、大航海時代を背景にオランダをはじめヨーロッパ各地へ広まり、軟膏壺や薬瓶、化粧品容器など医療・生活用品として作陶されました。しかし、日本に渡ったそれらは、茶の湯の世界において茶碗や水指、盃へと自在に見立てられ、異国の白はやがて日本独自の美意識の中で静かな居場所を得てゆきます。語らぬ白の中に余白を見出し、心を澄ます、茶の湯の精神と、白デルフトの佇まいが共鳴したのでしょう。

本品は直径わずか3.3cmほどの小杯。小ぶりながらも、その内側に潜む光の移ろいは豊かで、経年変化を映し取っています。ぐい呑に見立ててみるのも一興かもしれません。 近年、良質なデルフト陶器の入手は困難を増しています。白一色という潔さの中に、無数の物語を抱え込むこの小さな器を、どうか手に取って、お愉しみいただければと思います。

w14.5 x d14.5 x h8.5 cm

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