17世紀インドの古鉄杓子です。本品は、純度の高い鉄の棒からひたすら打ち出して作られた鉄杓子です。現代の工芸から見ても、ありえない工数で作られています。私たちが何か物を作る時、全体やゴールをイメージしながら作るというのは、当たり前に根底にある感覚だと思います。しかし、インドの工芸品をみていると、一つ一つバラバラで個性があり、どうやら、全体は見ずに、目の前に集中してモノづくりをしているように感じます。いうなれば、現在、今を生きる工芸。そう思うと、突然インドのものづくりの深さに気づされました。
本品はそれ自体で、スパイスなどを炒めたりするのに使われるものですが、壁にかけて花入としても素敵です。17世紀の希少な古鉄杓子。いかがでしょうか。