



























江戸時代 古伊万里染付草花蜻蛉文船徳利(1603–1867CE)
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本品は、江戸時代に焼成された古伊万里の徳利です。器形は底が大きく広がり、頸部が細く長く立ち上がる「舟徳利」と呼ばれる形式で、船上でも倒れにくい構造に設計されています。揺れる甲板の上での安定性を優先したこの器形は、伊万里港をはじめとする西廻り航路の物流に対応する実用器として生まれ、航海用の酒器や保存容器として各地へ運ばれました。
胴部の二面には、濃淡のある藍で草花と蜻蛉が描かれています。蜻蛉は後退しない習性から「勝ち虫」と称され、武士の間では尚武の象徴とされましたが、農村では害虫を食べる益虫として豊穣の意味も担いました。草花文と組み合わされた本作の文様は、季節の移ろいと実りへの願いを重ねるような、民間信仰に近い吉祥図といえます。
藍一色の染付は、17世紀末から18世紀にかけて伊万里焼の主流を成した技法であり、鉄分の多い呉須による濃淡や筆の速度に応じたにじみが、量産化のなかで独特の風趣を生みました。特にこのような日常器においては、絵画的技巧よりもリズムと間が重視され、本品も軽やかな筆筋で描かれています。やや灰がかった白磁釉の全体に細かな貫入が見られ、経年によって茶色く染み入り、いい雰囲気です。
胴部の二面には、濃淡のある藍で草花と蜻蛉が描かれています。蜻蛉は後退しない習性から「勝ち虫」と称され、武士の間では尚武の象徴とされましたが、農村では害虫を食べる益虫として豊穣の意味も担いました。草花文と組み合わされた本作の文様は、季節の移ろいと実りへの願いを重ねるような、民間信仰に近い吉祥図といえます。
藍一色の染付は、17世紀末から18世紀にかけて伊万里焼の主流を成した技法であり、鉄分の多い呉須による濃淡や筆の速度に応じたにじみが、量産化のなかで独特の風趣を生みました。特にこのような日常器においては、絵画的技巧よりもリズムと間が重視され、本品も軽やかな筆筋で描かれています。やや灰がかった白磁釉の全体に細かな貫入が見られ、経年によって茶色く染み入り、いい雰囲気です。
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