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江戸時代 獅子像 一対(1603–1867CE)

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この木製獅子像は一対であり、両個体ともに一本の角を頭上に備え、尾が三股に分かれています。目は丸く突出し、口を大きく開けて歯を見せています。全身は堅木材で彫られており、高さ約30cmと小型ながら迫力のある姿をしています。表面には彩色や漆の明確な痕跡はなく、経年による木質の風合いが見られます。

出地が特定できないので、私の考察を記載いたします。角を持つ獅子像や多叉の尾は、古代から中世のアジアにおいて散見されるモチーフであり、民間信仰や守護獣の系譜に位置付けられるものだと思います。

インドネシアのバロン像とは形態上の一致点は表情のみで、角・尾の点で説明がつかないため、主たる起源とは考えにくいと考えました。一方で、中国経由で伝来した古い獅子像様式とは、上向きの目、角付、尾の分岐など、類似性があります。また、江戸時代頃の北陸〜九州など大陸航路に近い地方神社に奉納された木彫の狛犬像の中には、本品のような特徴を持った奇抜な獅子像が納められていることがあることもわかりました。中国南方から琉球・日本への文化伝播の中で生まれた亜流として、近しい作例が残っていることもわかり、日本の庶民文化の中で受け継いだ系譜に位置づけられる可能性に行きつきました。しかしながら、同系統の作例が非常に少ないため断定は困難です。仮説としてお受け取りください。

いずれにせよ、民俗獅子像と位置付けるのが妥当であり、時代は江戸前後のものと考えられます。表情にどこか愛らしさがあり、良い佇まいです。

w13.5 x d14 x h30.5cm / w13 x d14 x h30.5cm

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